・問い合わせページにはアクセスが集まっているのに、なかなか問い合わせには至らない
・ECサイトを運営しているが、購入途中でのカゴ落ちが多い
このような場合、EFO(エントリーフォーム最適化)をおこなう事で、申し込みや購入の確率が大きく向上する事があります。
目次
EFO(エントリーフォーム最適化)とは?
EFOとはEntry Form Optimizationの略で、問い合わせフォームや購入ページなどの入力フォームでの送信率を上げる為に改善する施策の事を指します。
通常Webサイトからのアクション(問い合わせ・購入)を求める場合必ず入力フォームを通して行われます。
その為、せっかくフォームまで誘導出来たとしても、多くのユーザーが「フォームが入力しづらい」「わかりにくいと言う理由」で途中で入力を辞めてページを離れてしまう(離脱する)とWebサイトの効果を高める事ができません。
この様に、Webサイトの効果を最大限に高める為には、フォームに訪れたユーザーに対し、フォームの入力を最後まで完了させる為のEFOは重要となります。
EFOは比較的簡単に出来て即効性が高い
EFOは最終的なアクションに直結する施策な為、うまくいけば大きくWebサイトの効果を大きく高める事が出来ます。
またある程度アクセス数の多いサイトであれば、改善した瞬間からすぐに効果が体感できる為、即効性も高い施策の一つです。
仮に、トップページへ10,000アクセスがあるサイトがあるとします。
問い合わせフォームへの遷移は10%でそこからさらに、送信完了するユーザーは10%です。
その時、このサイトから問い合わせをおこなうユーザーは100人になります。
EFOをおこなう事で、送信率を20%にあげる事が出来れば、問い合わせユーザーは200人に増やす事ができます。
しかし、アクセス数を増やして、これと同等の効果を得る為には、2倍のアクセスが必要となります。
サイト運営者の方であれば、ご理解いただけると思いますがサイトのアクセスを2倍にすると言うのは、相当な労力と時間がかかります。
当然、送信完了率を10%→20%に上げるという事も簡単な事ではありませんが、アクセスを倍増する事に比べれば比較的ローコーストで出来る施策ばかりです。
EFOの主な施策
それでは、具体的にどのような形でエントリーフォームの最適を行っていくのか、主な施策をご紹介します。
入力項目・必須項目を減らす
ページが長く、入力項目が多いとわかっただけで、ユーザーが入力するのを辞めてしまう可能性が上がります。
入力項目や必須項目をなるべく、最低限必要な情報に絞る事で、フォームを簡略化し送信率を上げる事が出来ます。
入力項目ごとにページ分ける
先ほど述べたように、なるべく入力項目を減らす事でフォーム送信の可能性を上げる事が可能ですが、ECサイトなど会員登録が必要サイトの場合、名前やメールアドレス以外にも、住所や送り先など、どうしても入力情報が多くなってしまいます。
STEP1:個人情報
↓
STEP2:住所・送り先
↓
STEP3:支払い方法・クレジット情報
などといった具合に、一つのページですべての情報を入力させるのでは無く、ステップ形式でページごとに入力項目を分けて用意します。
その際、「現在どのSTEPにいるのか」「あと何STEPで完了か」をわかりやすく明記してやる事で
「どれだけ入力する必要があるのだろうか?」「まだ終わらないの?」といった心理的ストレスを軽減させる事も重要です。
また、あまりに細分化しすぎ、ページの遷移回数が増えると、離脱率の上昇につながる為、不必要な細分化は控えましょう。
入力補完機能
- 名前を入力した際に、自動でフリガナが入力される
- 郵便番号を入力した際に、自動で住所も入力される
上記の様に入力補完をシステム側でおこなってやる事で、フォーム入力時の手間を減らしてやる事で、入力途中での離脱を減らす事が出来ます。
入力時の縛りをなくす
- 電話番号のハイフンのありなし
- 半角のみ or 全角のみ
上記の様な入力時の縛りをなるべく設けずに、プログラム・システム側で変換・制御してやる事でユーザー負担を減らします。
わかりにくい入力項目には補足を入れる
- 4文字以上8文字以下
- ハイフンとアンダースコアは入力可能
- 下記を選択すると選択肢に応じて項目が変わります
上記の様に項目名だけで分かりずらい部分には、補足でテキストを入れる事でユーザーの入力エラーを防ぎます。
リアルタイムにエラーを表示する
送信ボタンや、確認ボタンを押してからエラーを表示するのではなく、次の入力フォームにカーソルが移動した時などリアルタイムに入力内容に誤りがある事を伝える事で、送信エラーを防ぎます。
エラー時にリセットをさせない
送信ボタンをクリックした際に、エラーがあった場合に入力内容がリセットされるフォームなどでは、再度入力するのがめんどくさくなりユーザーは離脱してしまいます。
エラーがあった場合でも、すでに入力済みの項目は入力された状態にしておく事で、再入力の手間を無くします。
送信できない理由をわかりやすくする
エラー箇所の色を変えてやる事や、エラーが出た理由をわかりやすく表示する事で送信できない理由をわかりやすくユーザーに伝えます。
何度も、送信ボタンを押しているのに、送信できない理由がわかりずらくユーザーが諦めて離脱する事を防ぎます。
スマートフォンでも入力がしやすくする
PCサイトばかりに捕らわれてスマートフォンで表示した際の、フォームがおざなりになっているサイトも少なくありません。
- 送信ボタンを押しやすく大きくする
- ラジオボタンをセレクトボックスに変更する
上記の様に項目や状況に合わせて、フォームをスマートフォンに最適化する事で送信率を上げる事が出来ます。
【合わせて読みたい】
ホームページをスマートフォン対応していなければ7割のユーザーを失う
入力フォーム以外を非表示にする
ナビゲーションやサイドバナーなど、入力フォーム以外を非表示にする事で、入力途中に画面遷移をさせないようにします。
カゴ落ちを防ぐために、ECサイトなどで良く使われる手法になりますが、通常のサイトなどであまり露骨にやりすぎると
「使い勝手の悪いサイトだ」
という認識をユーザーに与える事にもなりかねないので、導入する際は注意が必要です。
必ずしもフォームを簡略する事がエントリーフォームの最適化とは言えない
ここまでいくつかの施策をご紹介してきましたが、あくまでEFOとはエントリーフォームの最適化をする事です。
入力補完などユーザーの使い勝手に関する最適化は積極的におこなう必要がありますが、入力項目や必須項目を減らす事が、必ずしもフォームの最適化につながるとは限りません。
入力フォームを簡略する事のデメリット
入力項目や必須項目を減らしフォームを簡略化する事で、送信率を上がる事ができますが、それは裏を返せば申し込みや問い合わせの敷居が下がる事を意味します。
「とにかく問い合わせの数が欲しい」という場合には、有効的ですが、
- 就職意欲の高い人材を求める採用サイト
- 商品・サービスに関心の高いユーザー
など、意識・関心の高いユーザーのみを求める際は、入力項目・必須項目を適切に設置する事で、ユーザーを絞り込む事も可能です。
このようにEFOをおこないターゲットユーザーを絞りこむ事によって、採用サイトであれば無駄な面接や、商用サイトであれば、サービスに関心の低いユーザーへの対応を減らす事ができ、結果として人材コストの削減や作業効率のアップを計る事が出来ます。
そのため、入力フォームの項目や必須項目を選定する際には、求めるユーザー像をきちんと想定し決定する必要があります。
まとめ
- EFOとはフォームでの送信率を上げる為の施策の事
- EFOは最終アクションに直接する施策の為、効果が上がりやすい
- ローコストで即効性の高い施策
- 必ずしもフォームを簡略化する事がEFOではない
今回はEFOについてご紹介しました。
Webマーケティングにおいて、サイトへのアクセスを集める事も非常に重要ですが、少しユーザーの使い勝手考えてサイトを改善するだけで、大きくWebサイトの効果が伸びる事は良くあります。
サイトへのアクセスがあるけど、なかなか問い合わせに繋がらないという方は、ぜひ一度フォームを見直してみてはいかがでしょうか?